2018.07.02今月のメディカサイト特集

寄り添い、ともに歩む新体制「若年性認知症支援コーディネーターとは?(その2)」

平成29年12月1日より、愛媛県に若年性認知症支援コーディネーターが配置されました。
https://www.pref.ehime.jp/h20400/ninchishoshien/zyakunensei.html
「若年性認知症支援コーディネーター」って一体どんな活動をしているの?
先月の記事(http://www.medica-site.com/special/tokusyu126.html)に引き続き、内容を深掘りしてお届けします。


 

社会福祉法人慈光会 若年性認知症支援コーディネーター 横田麻弥さん 【 お話を聞いた方 】
社会福祉法人 慈光会
若年性認知症支援コーディネーター
横田 麻弥 さん

 

若年性認知症の人の支援を考えるセミナーを開催

 

若年性認知症支援コーディネーターの活動として、2018年3月24日(土)、「若年性認知症の人の支援を考えるセミナー 若年性認知症支援コーディネーター事業説明会」を開催しました。
まだまだ社会からの認識不足を感じる若年性認知症。
若年性認知症の人とその家族が、認知症と上手に向き合い、
若年性認知症の人の支援を考えるセミナーを開催
自らの考え方を考え、暮らしを工夫しながら、今までの生活を続けて行くことを考えるきっかけになれたら・・・という想いで開催したのですが、150名定員のところ202名の参加があり、大変嬉しかったです。
ゲストには、沖縄県より若年性認知症当事者の大城勝史さん、コーディネーターの中野小織さんをお招きしました。
大城さんはクラウドファンディングより資金を募り2017年6月に発刊となった『認知症の私は「記憶より記録』の著者です。
またこの本は2017年沖縄県産本大賞も受賞されています。

 

40歳の時に若年性アルツハイマー病を診断された大城勝史さん

 

40歳の時に若年性アルツハイマー病を診断された大城勝史さん 大城さんは、38歳の時「抗グルタミン酸受容体抗体脳炎」を発症。
40歳の時「若年性アルツハイマー病」と診断が改められました。
現在は、沖縄トヨペットにて洗車担当として勤務。
沖縄県内で初めて若年性認知症を公表し、病気のことについて広く知ってもらい、誤解や偏見を払拭したいとの想いから公演活動を行なっています。
当事者からお話を聞く機会はとても貴重。
参加者の心にしっかりと届いたようで、愛媛の当事者の方々との交流会や大城さんの本の販売やサイン会も大いに盛り上がりました。

 

発信することの大切さ

 

大城さんは、本を出す前からブログを書くなど
https://ameblo.jp/komo1974
様々な情報発信を行ってきました。
若くして認知症になった方は仕事の面、子育ての面、様々な葛藤がありますが、その分発信する力があります。
発信をすれば、共感してくれる人が生まれます。
サポートしてくれる人が出てきます。
周りのサポートを受けつつ、工夫をすれば、大城さんのように働き続けることができるかもしれません。
発信することの大切さ
将来的には、愛媛県からも当事者として発信してくれる人が誕生して欲しい・・・と思います。

 

地域に協力者を増やしていく

 

セミナー後、アンケートを取らせていただいたのですが、「今後、若年性認知症コーディネーター事業に関わりたいと思いますか?」という質問に対して、202名のうち48名が「関わりたい」と答えてくださいました。
とても嬉しいことです。
協力者が増えれば、サポートできることが増えます。
もっと寄り添うことができます。
地域にサブコーディネーターを増やしていく
今後の展開としては、今居るコーディネーターを拠点に、各地域に協力者を配置したいです。
点から線に、線から面に。
協力者の方々を対象とした研修も企画し、地域ぐるみで若年性認知症を支えていけたらと思っています。

 

一人で悩んでいる人がたくさんいるかも

 

一人で悩んでいる人がたくさんいるかも 若年性認知症の方が一番不安に思っている部分は「生活」。
コーディネーターは若年性認知症の人やその家族の様々な悩みを伺いながら、解決策を得ることができるよう各関係機関との調整役を行ったり、各種制度等についての紹介も行い、その人らしい生活が送っていけるようサポートしていきます。
この活動が周知されることで、潜在している人たちに繋がればと考えています。

 

一番の課題は「居場所作り」

 

現在、若年性認知症に特化した場所はほとんどありません。
対象者が少ないため、若年層に特化した通所系サービスも少ない状況です。
他県ではみんなで計画をたてて、カフェやバーベキュー、日帰り旅行等を行っているところもあるようです。
まさに、若年性認知症の方と家族にとっての「居場所」。
これから、手探りでも愛媛県内にそんな場所ができたらと考えています。
大城さん中野さんを交えた交流会で、「お金を貯めて、沖縄に遊びに行きたいね!」という話が出ました。
楽しみはこれから作っていくことができます。
セミナー後、中野さんが沖縄から「島らっきょう」を送ってくださいました。
こうやって県をまたいで、若年性認知症の人たちがつながれる場所ができて行くのは、嬉しいことです。
コーディネーターの活動がきっかけで、若年性認知症の当事者が、生活がしやすくなったり、気持ちが落ち着いたり。
楽しみを作って行くことができれば・・・とても嬉しいです。
これからも、希望を持って活動を続けていきたいです。

今後の活動予定

 

今後の活動予定 引き続き、当事者や家族の相談に乗って行くのはもちろん。
「若年性認知症」への理解を深めて行く活動を続けて生きたいです。
セミナーとしては、のところで今年度は東・中・南予各地でのセミナー・研修を
企画しています。
7月には就労をテーマにしたセミナーを開催予定です。
一般市民向けの講座や事例検討会、当事者同士の交流会も考えています。
みなさまの意見も参考にしながら進めていきますので、これからもよろしくお願いします。

 


 

まとめ

 

大城さんのお話を聞いて、これからは当事者の「発信」ってすごく大切だなぁと感じました。
当事者の方が生きやすくなるためには、「共感」と「認知」が必要だと思うからです。
心情を吐露した生の声は、心に響くものがありました。
こうやって大城さんの声を聞ける機会を作ってくださった、愛媛県若年性認知症支援コーディネーターの皆さん、ありがとうございました。
202名のうち48名が「若年性認知症支援コーディネーターに関わりたい」という嬉しいアンケート結果が出ていましたが、これからも活動が広がって行くよう私たちもサポートしていきたいと思っています。

<取材協力>
高齢者総合福祉施設 ていれぎ荘
http://www.medica-site.com/shisetsu_detail.php?recid=27

愛媛県長寿介護課 介護予防係
http://www.pref.ehime.jp/h20400/h20400.html

相談受付
受付時間:月~金曜(土日・祝日・年末年始12/29~1/3を除く)
受付場所:高齢者総合福祉施設ていれぎ荘(松山市水泥町405-1)
電話番号:070-3791-0341
メール:jikoukai@eos.ocn.ne.jp

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