2015.07.03今月のメディカサイト特集

『ごごしま×施設 それぞれの想い』

 

今回の特集では、人口がどんどん減っている興居島にある2件の介護福祉施設をご紹介! 本土と大きく違うのは、島民と施設のつながりの深さ。
お互いの想いを汲み取りながら、寄り添っている姿が印象的でした。
施設運営者、利用者、島民・・・それぞれの想いをインタビューでお届けします。

 

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【 お話を聞いた人 】
グループホームごごしま 副理事長
長野剛さん

 
【 島のニーズに後押しされて 】
3年前、認知症サポート養成講座を行った際に松山市農協婦人部の方とお話する機会があり、「興居島には24時間体制の介護施設がない。グループホームをつくれないか?」と尋ねられたのが開設のきっかけでした。
今、日本中で高齢化が進んでいますが、興居島の高齢化はさらに激しく、住民票ベースでみても人口1289名に対し、高齢者は771名と高齢者の割合は59.8%です(平成27年4月1日現在)。
島民のほとんどが農業で生計を立てており、若者が正社員として働ける場所も限られているのも高齢化を加速させています。
私たちは、グループホームを設立するにあたって「スタッフはできるだけ島内で募集する」ことを約束し、何度も島民説明会を行いました。
現在スタッフの半分は島民です。
家賃もぎりぎりまで安くしました。
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開設してからの島の受け入れはとてもスムーズでした。島の人たちが、「魚が釣れたけん、持ってきた!」、「ひじきの天ぷらつくったんやけど」、「アジサイが手に入ったから、ここに植えておくね」などなど、とっても気軽に遊びに来てくれます。
差し入れの時間が、これまたいい感じで夕方に来てくださるので、ビールが飲みたくなってしょうがないです(笑)。
雇用のことや住まいのこと、まだまだ問題が山積みではありますが、島民のニーズにできるだけ応えていきたいです。

 

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【 お話を聞いた人 】
民生員 井手上さん
【 島民は、老後のことや島の未来も考えるべき 】
島は本当によいところ!海のものや果物、ご近所さんと助け合っていけば何でも手に入る。お金も使わない。
ストレスのない、満たされた生活ができています。
だけど、毎日が幸せなもんだから、老後の準備ができていない人が多いのも事実。お金のこと、自分が痴呆になってからの家族のこと、もっとみんなが考えておかないといけないと思っています。
「もしかして痴呆が始まったかも」と気付いたら、自分でここを予約するぐらいはしておかないとね。
グループホームにはなじみの人も多く、家も近いので、よく様子を見に来ています。
お花見にいけない人たちのために、桜の木をかついで持っていったりもしました。
24時間見てくれる場所があるというのは、安心なこと。
みんな元気だけど、夜が不安なのでありがたいです。

【 管理者からひと言 】
島の方は基本的にお元気。利用者さんもほとんどが90歳超えです。
利用者さん、スタッフともに島民の方が多いので、認知症の方も安心するようです。
みなさん穏やかで、お元気に過ごされています。
島は居るだけで元気になる不思議な力がありますね。
私は松山から通っているのですが、ここに来てなんだか元気になった気がします!

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グループホームごごしま管理者 小椋かおりさん

 
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グループホームごごしま
〒791-8093 愛媛県松山市泊町266番地
電話:089 – 961 – 5100
FAX:089 – 961 – 5101
>> メディカサイト施設紹介ページ
http://www.medica-site.com/shisetsu_detail.php?recid=872

 

 

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【 お話を聞いた人 】
松山老人保健施設 にぎたつ苑
施設長 山本昌也さん
【 島民の不安解消・介護予防のため、講演会を開催 】
平成12年に松山市の要請を受け、済生会としてデイサービスセンターを運営することになりました。
以前は高浜診療所が運営していたのですが、一人でも休むとスタッフの手配が難しく、業務に影響が出てしまうので、スタッフの体制を整える意味もふまえて、 母体の大きなにぎたつ苑が受け持つことになりました。
興居島は高齢化が進んでいます。
島民のみなさんの不安を取り除き、介護予防にもつながればと1年に10回程度、デイの利用者に関わらず、デイサービスごごしまや高浜公民館等にて講演会を行っています。
5月は認知症について、6月は生活習慣病についての講演を行いました。
それぞれ、講演の前後に血圧測定と健康体操も行っています。
住み慣れた美しいこの興居島で、みなさんが元気に過ごされることが、私たちの願いです。

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【 お話を聞いた人 】
利用者 吉田さん

【 興居島になくてはならない存在 】
このデイサービスセンターができたのは15年前。島に初めてできた介護施設ということもあって、開設前にはたくさん苦労もあったと思います。
今ではすっかり地域に溶け込んで、島になくてはならない存在ですね。
私は5~6年前から通っていますが、利用者は島民ばっかりでツーカーの仲。
ご近所さんとも助け合いながら、家での暮らしも、満喫しています。

【 管理者からひと言 】
地域住民のみなさまのために、配食サービスも行っています。
ただお弁当を配達するだけではなく、安否確認も兼ねて実施しており、みなさまの笑顔にふれさせていただいています。
興居島からフェリーに乗って、島外行事も企画しています。
買い物や回転ずし、劇場、ドライブなど、利用者のみなさんに毎回喜んでいただいています。
散歩の途中に立ち寄ってもらったりと、グループホームごごしまさんとも仲良くさせていただいており、一緒に地域を支えていけたらと思っています。

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デイサービスセンターごごしま管理者 篠原博嗣さん

 

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デイサービスセンターごごしま
〒791-8093 愛媛県松山市泊町266番地
電話:089 – 961 – 5800
FAX:089 – 961 – 2666
>> メディカサイト施設紹介ページ
http://www.medica-site.com/shisetsu_detail.php?recid=184

 

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松山からわずか10分で渡れてしまう、興居島。
便利に思えますが、そのせいで若者が減っているという話も聞きました。
雇用のこと、利用者以外の島民の見守りetc・・・それぞれの施設がしっかりと島民のことや、島の未来を見据えている姿が印象的でした。
島民の方たちも本当に気軽に施設を訪れ、あたたかく見守ってくれています。
問題点もたくさんありますが、あたたかさがあふれている地域。
メディカサイトとしても、情報をお伝えしていくことで、少しでも島の未来へ貢献できたらと感じた取材でした。

 

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